自己破産 詐欺破産

詐欺破産とは

 

自己破産手続きを行う際、「詐欺破産」として罪に問われてしまうケースにはどのようなものがありますか?


 

 

詐欺破産とよく言われるのは、破産法やその他の法律に違反するような不正な目的で自己破産をしようとする場合です。

 

詐欺破産には財産を不正に処分・隠蔽する行為と、隠すつもりのない借金をする行為の2種類があります。


 

詐欺破産罪に問われるケース

破産法では、破産手続き開始の前後を問わず、財産を隠匿したり減損したり、あるいは不利益に処分することに対して「詐欺破産罪」として罰則を設けています。財産の処分を免れるために、不正に悪意を持って財産を隠ぺいするのはもってのほかですが、中にはそうではないケースもあります。

 

例えば、稀にあるのが破産管財事件として扱えるのを避けるために、自己破産手続き前に財産を処分してしまう、あるいは名義を書き換えてしまうという例です。同時廃止事件か、破産管財事件かは目ぼしい資産価値の財産を持っているかどうかで決まります。

 

そのため、稀に自己破産費用を少しでも安くするために自己破産手続き前に財産を処分して、同時廃止事件として扱われるよう細工しようとする人がいるのです。この行為は詐欺破産罪に当たるので注意が必要です。

 

詐欺破産罪の対象となる行為

  • 債務者の財産を隠匿または損壊する行為
  • 債務者の財産譲渡または債務負担を仮装する行為
  • 債務者の財産の状況を改変して、その価格を減損する行為
  • 債務者の財産を債権者の不利益に処分しまたは債権者に不利益な債務を債務者が負担する行為
  • 債務者について破産手続き開始の決定がされまたは保全管理命令が発せられたことを認識しながら、破産管財人の承諾その他の正当な理由がなく、その債務者の財産を取得しまたは第三者に取得させる行為

 

詐欺罪に問われるケース

また、もう1つの詐欺破産のパターンとして、「返すつもりのない借金をすること」があります。これは前述の破産法で定められた詐欺破産罪ではなく、刑法246条での詐欺罪に当たります。刑法246条では、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」とあります。自己破産するつもりで金銭消費貸借契約を結ぶのも、この詐欺罪に当たります。

 

よくあるケースとしては、自己破産のための弁護士費用や裁判所への予納金の調達のために新規で借り入れを行う行為がこの詐欺罪に当たります。自己破産するつもりで借りるということは、最初から返済の意志がない、と判断されてしまうためです。

 

ここでポイントになるのは、たとえ本人にそのつもりがなくても「そう見なされる」場合は自己破産できない可能性があるということです。例えば1度も過去に返済を行っていない貸金業者がある場合には、その状態で自己破産をすることは詐欺破産と見なされる可能性があります。

 

また病気やうつ病などを患って、そのことを申告せずに借入を行った場合も、返済期間が短すぎる場合には詐欺破産と見なされます。これらを解消するためには、最低でも半年から1年以上の期間、または借入額の半分程度は返済を行っている必要があります。

 

詐欺破産にあたる場合はどうなる?

これらの詐欺破産にあたる可能性が高い場合は、事前に弁護士からその旨の説明があったり、自己破産の依頼を断られる可能性があります。

 

過去に一度も返済を行っていない業者などがある場合には、まずは最低半年程返済を行ってから再度自己破産を試みる必要があるかもしれません。また、これから自己破産をすることを考えている人は、くれぐれも新規の借入を行わないようにしましょう。


任意整理について 自己破産について 個人再生について 過払い金返還請求について