債務整理 奨学金

奨学金は債務整理できる?

 

奨学金の返済が厳しく生活が苦しいのですが…奨学金は債務整理できますか?


 

 

奨学金を債務整理することも可能です。ただし、その際は保証人に請求が行くことになります。


 

学生時代に奨学金を利用していた人も多いと思いますが、多くの場合、日本学生支援機構の貸与型の奨学金を利用していると思います。貸与型ということは返済する必要があるお金ということになりますが、最近では大学卒業後も非正規雇用で生計を立てる人が多く、また正規雇用者でも賃金の低下により奨学金の返済が困難なケースが続出しています。

 

では、奨学金を債務整理することは可能なのでしょうか?

 

奨学金制度とは

奨学金制度とは、学習意欲のある学生に対し、学費や生活費を給付または貸与することより経済負担を軽減するための制度です。給付される奨学金は返還する必要はありませんが、貸与された奨学金は一定期間内に返還しなければいけません。

 

貸与型の奨学金で代表的なのが「日本学生支援機構」の奨学金制度です。日本学生支援機構は通称「JASSO」と呼ばれています。多くの人がJASSOの奨学金制度を利用しています。奨学金の返済を延滞すると、年10%の延滞金が課されます。また延滞が2か月続くと、本人に対してだけでなく保証人や連帯保証人にも督促が行くことがあります。

 

延滞が3か月間続くと信用情報機関に事故情報が載ることになります。JASSOは個人信用情報機関のひとつである「全国銀行個人信用情報センター(JBA)」に加盟しています。

 

奨学金の返済が3ヶ月滞ると、末b手の金融機関が参照する信用情報機関に事故情報が登録されてしまうため、クレジットカードの審査が通らなくなる、ローンが組めなくなるなどの問題が生じます。

 

さらに長期間滞納を続けると、一括払いを求める「支払督促」が送付され、差し押さえや裁判など法的手続きが取られます。

 

返済が困難になったらどうすればいい?

奨学金の返済が困難になった場合、JASSOでは以下の対処法を設けています。

 

減額返還制度

災害や病気などの理由で経済的に返済が困難になった場合は、JASSOに申し出ることによって1回あたりの返済額を半額まで減らすことが出来ます。奨学金の総額が減額されるわけではありませんが、月々の負担を少なくすることが出来ます。

 

返還期限猶予制度

災害や病気などの理由で経済的に返済が困難になった場合に返済期限を先送りできる制度です。1年に1回の更新が必要ですが、最長で5年先送りすることが可能です。

 

所得連動返還型無利子奨学金制度

2012年から開始された制度で、”無利子”で奨学金を借りた学生が卒業後に年収300万円を所得するまでは、本人の申し出により返済期限を先送りにできる制度です。最長で5年先送りが可能です。

 

奨学金を債務整理するとどうなる?

奨学金といっても借金であることには違いありません。こうした措置を取っても返済の目途が立たない場合は、通常の借金と同じように債務整理で解決を試みるという方法もあります。奨学金を債務整理する場合はまず個人再生を検討してみてください。

 

個人再生は自己破産ほどではありませんが、返済額を大きく圧縮することが可能です。その場合は、個人再生することを保証人に伝えなければなりません。債務整理をすると保証人に請求が行くことになります。トラブルを未然に防ぐためにも、事前に伝えておきましょう。大抵の場合は保証人は親になっていると思うので、個人再生をする前に必ず伝えておきましょう。

 

奨学金を個人再生すると、JASSOから納付書が送られてきます。長期にわたって返済することになりますが、個人再生をする前よりはずっと負担が軽くなります。保証人に迷惑をかけたくないという場合は、奨学金以外の債務を任意整理して負担を軽くするという方法もあります。

 

収入がなく返済が不可能な場合は、最終手段として自己破産を選択することもできます。ただし、自己破産をして本人に支払い義務がなくなっても、連帯保証人である家族や親戚に支払い義務が移ります。連帯保証人も返済が困難な場合は、最悪連帯保証人も自己破産をすることになるので、事前に保証人ときちんと話し合いをしておきましょう。

 

いずれにしても、奨学金の返済で困っている場合はなるべく早く弁護士に相談してみることをおすすめします。


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